「男の作法-池波正太郎」 for 昭和の男の香りをかぎたい人
池波さんが ジェントルマンになるとはなんぞやと 説いてくれてる本
食から身だしなみから人生観まで様々なものを
池波さんが好きなように書いてる本です。
なんか、規則正しい頑固おやじっていう印象を受けました。
こだわり強いです。
一番好きな文はこれ。
p20
今の時代には、自分を賭けるだけの生涯のロマンみたいのがほとんど見当たらない。それは感覚的に人間が鈍感になってきてて実際に一目ぼれとかそういうことがどんどんなくなってきてる。なぜかというと白か黒かだけで中間色という感覚がないから。なんでかというと白か黒ではっきりわかれるもんじゃなくて理屈じゃない中間色もある。けど、今の時代は白・黒だけでわけてしまう。
池波さんはこれにそって、自分なりの感覚を磨いてきたからこそ
自分なりの仕事方法を見つけられて
自分なりの暮らしを見つけられて 過ごされてきた気がします。
なんでも他人が言う「これはいい」「これはわるい」に振り回されて
しまうのが人間だと思いますが、
こういう文を一つ心にストックするだけで
自分なりの判断を下せる気がします。
もの選ぶ時も何するときも自分の主観をふんだんに盛り込むことで
「個性」というものができてくるのかもしれません。
何回も読んでもしっくりきますし、好きな本です。
後、ワサビは醤油に溶かさず刺身の上に乗せて食べましょう。